未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
223

青森県弘前市

40店舗を超える「アップルパイを出すお店」がある弘前市には、アップルパイコンシェルジュがドライバーを務める「アップルパイタクシー」というサービスがあるという。リンゴとアップルパイが好きな僕は、そのタクシーに乗ってみた。

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.223 |12 December 2022
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青森県弘前市

最寄りのICから【E4】東北自動車道「大鰐弘前IC」を下車

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#1学生にアップルパイ6000個を配るまち

ムムムッ! いつものようにネットのニュースを眺めていた僕は、青森県弘前市の記事に目を奪われた。2021年11月のことだ。

その記事には、全国的にコロナ禍で困窮する学生が増えているなか、弘前市では市内の大学や専門学校の学生に合計6000個のアップルパイを配布する案が可決されたとあった。その賛否は別にして、僕は「アップルパイ6000個」のインパクトに興味を引かれた。

調べてみると、弘前市は日本一のリンゴの産地で、市内にはそのリンゴを使ったアップルパイを出すお店が40店舗以上もあるとわかった。僕が住む東京の杉並区は人口約57万人で、人口約16万人の弘前市の3.5倍超だけど、杉並区内でアップルパイを出しているお店が40店舗以上もあるだろうか? この数字を見て、弘前市が官民一体となってリンゴ、そしてアップルパイを猛プッシュしていることがわかった。

さらに検索を進めると、意外なサービスを発見! 弘前のタクシー会社、北星交通が「アップルパイタクシー」を走らせているという。ドライバーのなかに弘前市内のアップルパイに精通した「アップルパイコンシェルジュ」がいて、ツアーをしてくれるそうだ(料金などの詳細は北星交通のHP参照)。

リンゴもアップルパイも好きな僕は、スマホに記録している「取材したいリスト」にアップルパイタクシーを書き留めた。それから1年後の今年11月、リンゴの旬を迎えたベストシーズンに、僕は弘前市へ向かった。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
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様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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