青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)は、国内外で活躍するアーティストの滞在制作と作品展示を目的としたアートセンターだ。世界的な建築家・安藤忠雄さんが設計した半円形の展示棟と、長期滞在するアーティストのための創作棟、宿泊棟と3つの建物が学内に点在している。
市街地からやや離れた八甲田山麓に位置するこの大学には、深い森……というか起伏と湿地帯を擁する、もはや「山」と呼んでいいほどの自然があり、地元の人が朝からハイキングや山菜取り、バードウォッチングなどに訪れるほどだ。ここからさらに南下する山道を車で進むと、すぐに萱野高原、そして酸ヶ湯があり、八甲田山系へと続いていく。
昨年の8月、このACACから私に、一本のメールが来た。ここのキュレーター、村上綾さんから、長期の、そして複数回の滞在制作の依頼だった。それから半年間、短期の下見や、オンラインミーティングを重ね、今回の滞在制作となったのだ。
一回目となる今回の滞在制作では、主に青森の各所をリサーチすることになった。今回のリサーチで新しい作品と展示の構想をたちあげ、次の滞在制作で、実際の作品制作に取り掛かる予定にした。