青森県
青森市にある「国際芸術センター青森」に1ヶ月間滞在して、青森の自然や歴史、そこで暮らす人たちをリサーチすることになった。制作のために青森各所を訪れ、青森の人たちと交流した1ヶ月の思い出。
最寄りのICから【E4A】青森自動車道「青森中央IC」を下車
最寄りのICから【E4A】青森自動車道「青森中央IC」を下車
うららかな5月。私は青森県青森市にあるアートセンター「国際芸術センター青森」、通称ACACを目指して、ひたすら高速道路を走っていた。それは北に約580キロの長い道のりだ。たぶん人生で初めての、たったひとりの長距離運転だ。
幸い時間はたっぷりある。休憩しながらゆっくり走って、もしも夕方までに辿りつかなければ、どこかに泊まろう、と思った。愛車、軽のアルトの後部座席には、何台ものカメラやレンズ、三脚、コンピュータや録音機材、登山用のウェア一式に登山靴2足、湿地や海を歩くときのための長靴1足、その他1ヶ月分の生活道具などをパンパンに積んでいる。まるでスタジオを引っ越すくらいの勢いだ。
そう、これから私は1ヶ月の間、青森市に滞在し、ACACで作品制作を行うのだ。
運転して2日目の昼、あと少しで青森市内に入るだろうという道すがら、遠くに美しい独立峰が見えた。あれが岩木山かなあ、と思って車を停めた。
これが青森の山々と、最初の出会いだった。