未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
176

『旅の思い出』編 異世界へと誘われる ほとばしる熱気と色とりどりの藤琴豊作踊り

文= 小野民
写真= 船橋陽馬@秋田県藤里町(#2、#6以外)
未知の細道 No.176 |25 December 2020
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#6「家族のように暮らす町」での出会い、いろいろ

私が圧倒された藤琴豊作踊り。この行事が400年息づいている理由のひとつには、自然と暮らしが近いことも関係あるんじゃないかと思う。なんといっても、藤里を語るうえで白神山地の玄関口であることは避けては通れない。町の人みんながこの雄大な自然を敬っていると感じるし、山の恵みは里山での暮らしの身近にたくさんあるように感じた。

名物のラム肉とクレソンの丼は「白神山地 森のえき」で食べられる

山菜やきのこは昔からのごちそうだし、今は栄養豊富な湧き水を使ったせり、わさび、クレソンなどの栽培も行われている。町営の牧場で育てるサフォーク種の羊肉と食べる「クレソン丼」は新しい名物だ。

白神山地の入り口の、自然を生かし敬う暮らしや祭事には触れられたけれど、実はまだ念願の白神山地登山をしたことがない。年に数回「白神山地世界遺産センター」で開催される登山イベントの案内ばかり眺めているが、今度こそ参加するぞと今は特に強く思う。縁があって、再訪したい場所がある。その想いはすぐに実行しなくては、あれよあれよと遠のいてしまうことを、近頃実感している。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。