未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
139

長野県安曇野市

「地域映画」という言葉をご存知だろうか。実は「地域映画」とは、北アルプスの麓にある、夫婦二人で立ち上げた映像制作会社が名付けた、昔の8ミリフィルムを使った新しい映画のジャンルだ。いったいどんな映画なのだろうか? 古くて新しい映画のふるさととなった、春の安曇野を訪ねた。

文= 松本美枝子
写真= 舘かほる(表示のないもの全て)
未知の細道 No.139 |10 June 2019
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
長野県安曇野市

最寄りのICから【E19】長野自動車道「安曇野IC」を下車

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#1安曇野のアルプスピクチャーズ

「うわー!なにこれ。すごい絶景!」 
山頂ヘたどり着いた私たちは、歓声をあげた。

午前中の豪雨が、まるで嘘のような快晴だ。山の上からは、小さな町が見える。水を張ったばかりのキラキラ輝く田んぼが見える。そしてその先には、雨の名残だろう、雲をかぶった北アルプスの山々が見える。

ここは長野県安曇野市、長峰山の頂上だ。この北アルプス山麓の町は、その風景の美しさが、多くの人々に愛され、近代以降は時に絵画や小説の舞台にもなってきた。日本の原風景の一つと言っても過言ではないだろう。

「長峰山からだと安曇野が一望できますよ」と私たちに教えてくれたのは、安曇野市にある映像制作会社「アルプスピクチャーズ」の代表で、映画監督の三好大輔さんだ。私たち、つまり私と今回の旅のカメラマンである舘かほるさん、通称「舘くん」は、アルプスピクチャーズが制作している「地域映画」のことが知りたくて、この町にやってきたのだった。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。