未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
136

新潟県上越市

映画館で映画を観るのが好きだ。せっかくならその特別な時間を、すてきな場所で過ごせたら最高だろうなぁと考えていたら、 “日本最古級の映画館”である「高田世界館」が新潟県にあることを知った。
場所は、上越市高田。その地名はよく知っていた。かつて私の祖父母が暮らし、小さい頃に何度も行った場所だったから。なのに、その存在を全く知らなかったのはどうしてだろう。そんな疑問の答えも知りたくて、桜の蕾が膨らむ高田へ向かった。

文= 小野民
写真= 小野民
未知の細道 No.136 |25 April 2019
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
新潟県上越市

最寄りのICから【E18】上信越自動車道「上越高田IC」を下車

【E18】上信越自動車道「上越高田IC」までを検索

最寄りのICから【E18】上信越自動車道「上越高田IC」を下車

【E18】上信越自動車道「上越高田IC」までを検索

#1「運転が難しい」のは城下町あるある?

 今回の目的地、上越市高田には我が家のある山梨から車で向かうことにした。山梨からだと一度東京に出る新幹線より、高速道路が便利なのだ。今年は例年に比べて雪が少ないと聞いていたが、それでも新潟に入り、妙高あたりになると、道沿いに雪がたくさん残っていて、雪国に来たことを実感させられる。

 高速を降りて高田の街に入ると、細くて一方通行の道も多い。この感じ、甲府に似ている。そうそう、どちらも城下町だものね、と車を運転するようになって気づく共通点に、なんだか大人になった気分がした。

 高田の商店街は、豪雪でも通路が確保できるように各家の屋根がせり出した「雁木造り」の町屋が16kmも並ぶ。この雁木通りの長さは日本一なのだとか。

 目的地「世界館」の駐車場は、大通りからは見えない、細い道路をまわり込んだ先にあった。迷いながらもやっとたどり着き、ひっそりと建つ映画館に向かった。

高田世界館外観
このエントリーをはてなブックマークに追加

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。