東京都港区
東京港区にある「芝商店会」は、激辛押し。激辛フードを用意する25軒が集う「芝辛・激辛ストリート」に挑む。
最寄りのICから【C1】首都高速都心環状線「芝公園IC」を下車
最寄りのICから【C1】首都高速都心環状線「芝公園IC」を下車
2月某日のランチタイム、僕は台湾ラーメン、同じマンションに住む友人のヒナエちゃんは麻婆豆腐定食と向き合っていた。場所は、東京港区にある「芝商店会」のなかの一軒、龍祥軒。
注文時、外国人の店員さんに「激辛で」と伝えたら、キョトンとされた。恐らく、激辛に挑む人はそう多くないのだろう。「一番辛いやつで」と言い直すと、その女性店員は「ふふっ」と意味ありげに笑って去っていった。ドキドキしながら、待つ。数分後に出てきた台湾ラーメンと麻婆豆腐は、くっきりはっきり赤信号のように赤かった。どちらにも、タバスコの200倍、ハバネロの2倍という猛烈な辛さで知られる唐辛子、ブート・ジョロキアが入っている。
激辛初心者の僕は初ジョロキアでビビッていたんだけど、「辛いものが好き!」というヒナエちゃんは、「これは辛そう!」と笑顔を浮かべている。心強い相棒だ。だって、一口で「辛くて食べれない!」と言われても、自分たちで「激辛」と注文しておきながら残すなんて、人道に反する。ということは、僕が食べることになるわけで、ランチに激辛ダブルパンチはさすがに避けたかった。翌日の胃とお尻が心配だ。
いざ、実食! 少しずつ食べるなんて男がすたるという無意味な気合いを込め、箸で麺をガバッとつかんで口に含む。すると、突如としてサンバカーニバルが始まったように目の裏側で辛味がバチバチッと弾けた……んだけど、咀嚼しているうちに気が付いた。むむ!? これはうまい! 目と鼻と耳から火を噴くような暴力的な辛さではなくて、辛さのなかにもうま味があるぞ。
「これ、おいしい!」ホッとしながらヒナエちゃんに報告すると、彼女は流れるような手つきでレッド麻婆豆腐を口に運びながら、「ですね! 確かに辛いけど、おいしい!」とニコニコ。