未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
146

「わくわく!」で世の中を照らす
「美術館らしくない美術館」
猪苗代 はじまりの美術館

文= 川内 有緒
写真= 川内 有緒、はじまりの美術館(一部写真提供)
未知の細道 No.146 |25 September 2019
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#2裸足で上がる展示室

「今日、取材させていただく川内です」と受付にいた男性に声をかけた。
すると、そのメガネをかけた男性は「こんにちは。私が館長の岡部です」と答える。
えっ、館長自ら受付を!? 
岡部兼芳さんはニコッとし、「こちらにどうぞ」とカフェに案内してくれた。あとから聞いたところによると、館長自らカフェのキッチンに立つこともあるそうだ。 うーん、すてきだ!

なかには蔵作りを生かした陰影が美しい空間が広がっていた。
ちょっと展示室のほうも
見ておこうと一歩を踏み出すと、「あ、そこで靴を脱いでください」と言われた。
えっ、裸足で鑑賞!?  床には無垢の木のブロックが敷き詰められ、足裏が気持ちよかった。
ナナはあっという間に靴をポンポンと脱ぎ捨てて、奥の展示室に向かう。
あ、ちょっと待って!
裸足はきっと人を自由にさせる力があるのだろう。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。