他にも、ユニークな作品が多く、私たちは2時間をかけて展示を見てまわった。残念ながら、ひとりだけ展示に集中していないのは、ナナである(当然か)。
すっかりマイティが好きになってしまったナナは、「ねえ、ブロックでなにか作ってよー! マイティ、マイティ、マイティ!!」と執拗にせがみ続け、いつもと比べるとドタバタした鑑賞になってしまったのだが、それはそれで、「異色な4人で鑑賞」という「わくわくなおもわく」の結果なので仕方がない。
最後に、私のお気に入り《まさとさん》を紹介したい。
やや不気味な作品で、こういうイボイボは苦手だなあと思っていた。
しかし、「彼女は恋をしている。20年以上も、一人の男性に」という言葉で始まる作品解説テキストを読み終えると、その印象はガラリと変わり、作品に秘められた思いに胸がきゅーんとした。イボイボからは全く想像がつかないが、作品には切ない恋心が秘められていたのだ。