未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
132

豪雪地帯の「奇跡の集落」で、かき氷を食べてみる!?

文= 松本美枝子
写真= 松本美枝子
未知の細道 No.132 |25 February 2019
この記事をはじめから読む

#5かき氷ビュッフェ IN ほんやら洞

 あたりが少し薄暗くなってきた3時すぎ。悪戦苦闘したかまくらも3時間をかけて、ついにできあがった! 
「よし、これだけ暑くなったのだから、かき氷を食べてみましょう!」という杉崎さんの一声で、汗だくのみんながほんやら洞の内部へと集まった。

 先ほどの杉崎さんのプレゼンが正しければ、汗をかくほど暑い今なら、たとえ真冬の屋外でも、かき氷は美味しく感じられるはずなのだ。

 ほんやら洞にセットしたかき氷機で、杉崎さんが綺麗な氷を削ってくれる。この氷も新潟の美味しい水を使って作られている。その上に新潟産のイチゴで作られた果汁たっぷりの贅沢な手作りイチゴシロップと練乳をかけたものを食べてみる。

かき氷をつくってくれる杉崎さん。手作りのイチゴシロップが最高に美味しい!

 これはおいしい! 美味しい水といちごで作られたかき氷の味はもちろんだが、なんといっても汗をかくほど温まった体は、芯から冷たい水分を欲しているのだった。
 大人も子供も喜んで何度もかき氷をお代わりして食べる。つまり杉崎さんの仮説は証明され、多田さんのイベントは大成功となったのであった。
 しかも杉崎さんがブルーハワイなどの定番シロップから、玄人ごのみの黒蜜やきな粉やくるみなどのトッピングまで用意してくれたので、ほんやら洞のなかは、さながら「かき氷ビュッフェ」のような状態である。

 しかし、これ以上食べると体が冷えてきますね。と多田さんの一声で、私たちはいったん分校の中へと移動した。ストーブを焚いて暖かくした部屋で食べるかき氷は、もちろん文句なしに美味しい! ここでもかき氷をたらふく食べる私たち。私もすでにここまでで4杯ほどのかき氷を平らげていた。

 ひと段落したところで、私たちは車で山を降り、町のなかの温泉へと向かったのであった。体は程よく冷えているし、何より甘味をたっぷりとかけているので、血糖値も上がっていることだろう。温泉にどっぷり浸かるには、ベストの状態だ!

このエントリーをはてなブックマークに追加

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。