未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
66

山田町で受け継がれる相撲の絆 兄弟弟子で目指す横綱の道!

山田町で受け継がれる相撲の絆 兄弟弟子で目指す横綱の道!


岩手県山田町

東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県山田町。2012年8月、大相撲の力士会はこの町に土俵を寄贈した。この土俵を練習場所にする二人の少年と、二人を支える相撲の絆の物語――。

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.66 |10 May 2016
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
岩手県

最寄りのICから東北自動車道「盛岡南IC」を下車

東北自動車道「盛岡南IC」までを検索

最寄りのICから東北自動車道「盛岡南IC」を下車

東北自動車道「盛岡南IC」までを検索

#1横綱・白鵬関の言葉

 2012年8月12日、大相撲の横綱・白鵬関をはじめとする8人の力士が、岩手県山田町を訪れた。前年の東北巡業の際、東日本大震災による津波で山田町内にあった唯一の土俵が流されてしまったのを知った白鵬関は、再建を約束。この日は、力士会によって町の高台に寄贈された真新しい土俵の落成式典だった。
 この式典で、白鵬関は、「この土俵から、自分と対戦する力士が出てきたら成功だと思う」と話したという。そして、当時中学2年生の佐々木拓海くんは、地元の子どもたちを代表して「白鵬関に近づけるよう稽古に励みたい」とお礼の挨拶をした。
 白鵬関を目指すという子どもと、いつか土俵で対戦しようと語る横綱。微笑ましいやりとりだが、白鵬関の言葉、もしかすると実現するかもしれない。


未知の細道 No.66

未知の細道のに出かけよう!

こんな旅プランはいかが?

JR釜石駅、もしくは宮古駅から車で国道45号線を通って約1時間
1日目
釜石駅から海岸線を1時間ほどドライブして山田町へ。
夏場は東北唯一の無人島の海水浴場へ。
秋から春にかけては、かきの養殖が盛んな山田湾の「復興かき小屋」 で殻付きカキの蒸し焼き40分食べ放題に挑戦!(シーズン要確認) その後、半乾燥したイカを成形して徳利に仕上げる 「いか徳利づくり」 を体験
山田の宿泊施設 で1泊。
2日目
山田八景と呼ばれる四十八坂、タブの大島、大釜崎、赤平金剛、山田湾、明神崎、関口不動尊渓流、豊間根川源流を巡る。詳細はこちら
力士会寄贈の相撲場も見学。

※本プランは当サイトが運営するプランではありません。実際のお出かけの際には各訪問先にお問い合わせの上お出かけください。

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。