店をやり始めてから、放課後の部活だけでは足りず、昨年度から金曜日の朝8時45分からの1時間(昼間部と夜間部の2部制の高校なので始業は10時〜)は部活の時間になったそう。せっかくなので朝の部活動を見学させてもらうことにした。8時45分に部室に行くと、すでに粉に塩水を混ぜているところ。この日は店の分に加えてイベントやテレビ取材用のものも仕込むので、30kg分もの小麦粉を使うという。
「今日は43%だぞ」と大久保先生の声。湿度計を見て加水率を調整するのは、部活動ならでは。「実際の吉田のうどん店のベテランのみなさんは、計らないで感覚でやっていますね。吉田のうどんについては、身近なのに意外と知られていないことが多いんです。うどんが硬い理由も、よく踏むからなどと言われますが、実際は小麦粉の種類による気がします。みなさん『竹』という中力粉を使うんですが、これで作るとすごくコシが出る。逆に、さぬきうどんでよく使われる『さぬきの夢2000』という粉を使うと、同じように作ってもさぬきうどんっぽくなるんですよねぇ」(大久保先生)。
そんな話を聞きながら、私もうどん踏みを手伝わせてもらった。先ほどの塩水を入れた小麦をざっくりとひとまとめにする「荒練り」をしたら袋に入れて、体重や踏み方にもよるが10〜20分粉っぽさがなくなるまで、たまに折り返しながら踏んでいく。地味な作業だが、ここでしっかり生地がなじまないといけないから、手を抜くことはできない。
私はやっと1袋4kg分を踏み終えて、時間終了。できた生地はさらに折りたたんで冷蔵庫で寝かせておく。授業を終えた放課後には、材料を日曜日に営業するスーパーマーケット、セルバのフードコートへ運び、さらに下準備をしておく。
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「吉田のうどん」を巡る旅
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