未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
106

北海道北見市

ボーリングのようにストーンを投げ、ブラシでゴシゴシこするスポーツ、カーリング。日本の競技人口はおよそ3000人で、そのうちの2000人は北海道にいるという。なかでも日本一のカーリングどころとして知られるのが、北見市の常呂町だ。続々と日本代表選手を生み出しているこの小さな町で、カーリングの魅力を探った。

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.106 |25 January 2018
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
北海道北見市

最寄りのICから【E39】旭川紋別自動車道「遠軽瀬戸瀬」を下車

【E39】旭川紋別自動車道「遠軽瀬戸瀬」までを検索

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#1「やばい」のオンパレード

「なんだこれ、超やばいっすね……」「これはやばい。こんなハードだとは……」「やばい、ぜんぜん入らない……」――取材時の音声データを書き起こしていて、自分に呆れた。ライターを名乗り始めて15年、これまでにいろいろな体験をしてきたけど、こんなに「やばい」を連発した取材は、初めてかもしれない。音声からは、僕がやばいと口にするたびに、“師匠”の苦笑が聞こえる。でも、確かにそれぐらいやばかった。

 なにが? カーリングが! どうして? こんなに見た目と実際のギャップがあるスポーツも珍しいから、です。正直に告白すれば、僕はカーリングを「滑稽なスポーツ」だと思っていました。掃除で使うデッキブラシみたいなもので必死にゴシゴシこする姿をテレビで見て、笑ったこともあります。カーリング関係者の皆さん、ごめんなさい!

 今回、カーリングを体験し、関係者のお話を聞いて自分の態度と認識を180度改めることを誓いました。それほどにカーリングは、想像をはるかに超える奥深さと難しさと楽しさを備えたアツいスポーツなのであります! もし、かつての僕と同じように感じている人がいたら、声を大にして伝えたい。常呂町でカーリング体験してみて! と。

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未知の細道 No.106

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。